カビの代謝産物として生産される毒素の総称をカビ毒といいます。急性毒性を引き起こす細菌性食中毒とは異なり、慢性毒性、特に発がん性を示すものが多く穀類、豆類、種子類、香辛料などに多く発生します。現在、食品衛生法上ではアフラトキシンB1、B2、G1、G2、パツリン、デオキシニバレノールがモニタリング必要項目とされております。日本エコテックではこれらモニタリング要求項目に加え、アフラトキシンM1、オクラトキシンA、トリコテセン類毒素であるニバレノール、T-2トキシン、HT-2トキシン、ゼアラレノン、フモニシンB1・B2といったカビ毒分析を通じ、食の安全・安心に貢献して参ります。
カビ毒 | 汚染事例 |
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アフラトキシン B1,B2,G1,G2 |
国産:- 輸入品:落花生、ハトムギ、トウモロコシ、米、香辛料 |
アフラトキシンM1 | 乳・チーズ |
オクラトキシンA | 国産:小麦、そば 輸入品:小麦、干しブドウ、コーヒー豆、ココア |
パツリン | 国産:りんご果汁 輸入品:りんご果汁 |
デオキシニバレノール | 国産:小麦、大麦 輸入品:小麦、大麦 |
ニバレノール | 国産:小麦、大麦 輸入品:小麦、大麦 |
T-2トキシン HT-2トキシン |
麦、トウモロコシ、米、豆類 |
ゼアラレノン | 麦、ハトムギ、トウモロコシ、豆類 |
フモニシンB1・B2 | トウモロコシ、大豆、ビール |
平成27年5月現在 弊社調べ
分析項目 | 料金 (税抜き) |
通常納期 (営業日) |
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アフラトキシンB1 | 20,000円 | 10 |
アフラトキシン4種(B1,B2,G1,G2) | 23,000円 | 10 |
アフラトキシンM1 | 20,000円 | 10 |
オクラトキシンA | 20,000円 | 10 |
パツリン | 20,000円 | 10 |
デオキシニバレノール | 20,000円 | 10 |
T-2トキシン | 20,000円 | 10 |
ゼアラレノン | 20,000円 | 10 |
フモニシンB1・B2 | 22,000円 | 10 |
マイコトキシン一斉分析 | お問い合わせください。 ※項目数により異なります。 |
10 |
※納期は検査状況・検体により前後する場合がございます。
詳細についてはお気軽にお問い合わせください
日本エコテックでは豊富な分析経験によるサンプルの前処理技術とLC/MS/MSを用いたMS/MS解析により一般的に分析困難なサンプルについても高感度で選択的にマイコトキシンを検出することを可能にしております。
カビ毒 | 主な毒素産生株 | 主な特徴他 |
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アフラトキシン | Aspergillus 属 A. flavus A. parasiticus |
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オクラトキシンA | Aspergillus 属 A. ochraceus A, niger Penicillium 属 P. verrucosum |
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パツリン | Aspergillus 属 A. clavatus Penicillium 属 P. patulum P. expansum |
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デオキシニバレノール | Fusarium 属 F. poae F. graminearum |
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ニバレノール | Fusarium 属 F. graminearum F. culmorum |
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T-2トキシン HT-2トキシン |
Fusarium 属 F. sporotrichioides |
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ゼアラレノン | Fusarium 属 F. graminearum F.crookwellense |
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フモニシンB1・B2 | Fusarium 属 F. verticillioides F. proliferatum |
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参考資料:農林水産省HP、医歯薬出版 新食品衛生学要説
※アフラトキシンM1について
アフラトキシンM1はアフラトキシンB1に汚染された飼料を摂取した生体内でアフラトキシンB1が水酸化され生成されるカビ毒です。哺乳動物では乳中にも移行するため牛乳として0.5ppb、調整粉乳では0.025ppbと国際基準値の策定が進行中です。(乳牛の飼料であるトウモロコシ等穀物がアフラトキシンB1で汚染されていることが原因とされています)